年代別予防 15~30歳

15~30歳の特徴と予防のためのアドバイス

15~30歳の特徴と予防のためのアドバイス

20代を過ぎると人間の免疫力は、加齢や不摂生、仕事のストレスなどを原因に20代をピークに減少していきます。そのため、感染症にかかるリスクが高くなり、歯周病をはじめさまざまなお口周りのトラブルが生じやすくなるため注意が必要です。

青年期に気をつけたい口腔ケア

この時期は、口腔ケアがおろそかになりがちになります。そのうえ、睡眠不足や食生活の乱れ、喫煙の習慣などは、全身の健康を損なうのはもちろん、成人がもっとも気をつけたい歯周病の発症・悪化につながります。虫歯や歯周病の進行は、ひどい口臭の原因にもなります。大人のマナーの一貫としても、しっかりとデンタルケアを続けましょう。

歯の痛みがなくなったのは治ったからではありません

虫歯が疑われるのに、歯科医院へ行くのを面倒くさがって放置していませんか? 虫歯を放置すると、最終的には痛みを感じなくなります。虫歯なのに痛みがなくなったのは、治ったのではなく歯の神経が死んでしまったから。そうなると、もう抜歯するしか方法がなくなってしまいます。抜歯後は入れ歯やブリッジ、インプラント治療などの補綴治療が必要となります。治療も大がかりとなり、時間も費用もかかってしまいますので、悪化してしまう前に早めに歯科医院を受診しましょう。

虫歯の症例のご紹介


  • 治療前

  • 治療後
虫歯の進行段階
進行段階 C1 C2 C3 C4
状態 歯の表面のエナメル質が溶かされています。 エナメル質の内側の象牙質まで溶かされています。 歯髄(神経や血管)まで虫歯に冒されている状態です。 神経が死に痛みは感じなくなりますが、放置すると化膿して激しく痛んだり悪臭がしたりします。
治療法 虫歯になっている部分を削り、歯科用プラスチックで埋める処置を行います。 虫歯の汚染が歯髄に達する前に、C1と同様の処置を行います。 汚染された歯髄を取り除き、歯の根っこを残す「根管治療」を行う必要があります。 ここまでくると、抜歯して歯を失った部分を入れ歯やインプラント治療で補う処置が必要です。

起こりうるその他のお口のトラブル

顎関節症

顎関節症とは、口が大きく開けられなくなったり、開閉時に顎からカクカクと音がしたり、痛みが生じるといった症状が起こる顎周りのトラブルです。10代後半は骨格が未完成のため、特にトラブルや痛みが起こりやすくなっています。

骨格が未完成なことによるトラブルの一例

骨格が未完成なことによるトラブルの一例

高校生の年代(15歳~)は、遺伝などの先天的、食いしばりなどの後天的要因により歯列不正が多く、すき間や重なりが多いためにブラッシングがすみずみまで行き届きません。そのため、プラーク(歯垢)や歯石が溜まりやすく、虫歯や歯周病になりやすくなってしまうのです。

骨格が成長しきった20代、30代になってからのケアは大変なもの。高校生くらいのお子様がいる親御さんは、歯列不正にも気をつけてあげてください。

原因によって治療法は異なりますが、歯ぎしり・食いしばりなどが原因となっているケースでは「スプリント」というマウスピースを作製し、就寝中に装着して歯にかかる負荷を軽減します。また、歯科医師が直接手で顎を正しい位置に整える治療や、痛みの軽減や筋肉の緊張を解す薬を処方することもあります。

この年代で関わりの多い治療  ~一般歯科~

初期の虫歯は痛みなどの症状が出にくく、なかなか気付けないもの。「歯が痛い」「歯がしみる」といった症状が出てきたら、虫歯が進行している可能性があります。虫歯は一度かかってしまうと、風邪のように自然治癒することがない病気ですので、早期発見・早期治療が大切です。虫歯にかかった状態のまま、治療をせずに放置していたら、最終的に歯を抜かなくてはならないケースもあります。深刻な状態になるまえに、きちんと歯科医院で診察を受けましょう。

虫歯の要因と予防

虫歯のおもな要因としては、「歯質」「虫歯菌」「糖」の3つが挙げられます。

虫歯を進行させる、おもな要因

虫歯の要因と予防

虫歯予防の基本は、毎日の丁寧なブラッシング。とくに食後は虫歯菌が活発になりますので、食事が済んだら30分以内にブラッシングをする習慣をつけるとよいでしょう。また、きちんとブラッシングしているつもりでも、磨き残しがあると虫歯になるリスクが高まります。ご自宅でのケアだけでなく、定期的に歯科検診を受けるなどして歯の健康に気づかうことが大切です。

20代から始まる免疫力低下に備えましょう予防歯科の重要性

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