6~15歳の特徴と予防のためのアドバイス
小学生から中学生の時期、6~15歳の頃のお口の中は、乳歯から永久歯への生え替わりなど、ダイナミックな変化が起こります。この時期に永久歯がきちんと揃うように導いてあげるのは、親御さんの大切な役目です。神戸市西区の「たかしデンタルクリニック」では、お子様の将来のお口の健康を見据えた予防、矯正をご提案します。
6歳から12歳の小学生(学童期)
乳歯が抜け、永久歯が生えはじめるこの時期は、デコボコするためブラッシングがしづらくなります。定期検診で正しいブラッシング法の指導を受けると同時に、親御さんの仕上げ磨きでしっかり虫歯を予防しましょう。
また、歯の生え替わり時期は、噛み合わせに異常がないかを見極めるタイミングとしても重要です。この時期の顎に永久歯が揃うためのスペースが確保できていないと、噛み合わせや歯並びの乱れにつながることがあるのです。
当院では、顎の発達に合わせてスペースを確保する「床矯正」などの一次矯正(咬合誘導)を行います。一次矯正は、永久歯が生え揃う前のこの時期にしか適用できず、二次矯正(歯列矯正)に入る前の準備段階としても重要な役割を果たします(一次矯正を行っておけば、二次矯正が必要になった場合に正常な歯並びに調整しやすくなります)。歯が生え替わっている時期の口腔内は非常にアンバランスな状態なので、この時期にしっかりと「咬合誘導」を行います。
お口の健康を保つために噛み合わせチェックを
日本小児歯科学会の調査によると、7歳以上の約1割の子どもに永久歯のない(先天欠如している)症例が報告されています。歯の欠損は噛み合わせ異常にもつながり、将来、大がかりな治療が必要になることもあります。お口の健康バランスにも大きな影響を与えますので、気になることがありましたら、お早めに当院へご相談ください。
12歳から15歳の中学生(少年期)
永久歯は、50年以上は使っていく一生もの。生えたての永久歯は乳歯と同じく抵抗力が弱いため、こういったときこそ定期検診でお口に異常はないかしっかりチェックしてもらい、プロケアを受けましょう。虫歯予防のためにフッ素塗布などを続けることが強い歯を作るのに効果的です。
また、骨格などの成長がまだ完了していない段階ですので、噛み合わせバランスを乱す原因にならないよう、顎の成長を妨げるような生活上の癖(頬杖、うつぶせ寝、等)には気をつけましょう。なお、永久歯が揃いはじめる時期になると、本格的な矯正治療(二次矯正)が可能になります(上顎と下顎の関係が改善される一次矯正(咬合誘導)を行った後に、二次矯正(歯列矯正)を行うことをおすすめします)。
親知らずは早めに抜きましょう
この年代は親知らずが生えはじめる時期でもあります。
親知らずとは、永久歯が揃ってから奥歯のさらに奥に生えてくる前から8番目の大きな歯です。現代人の小さい顎の骨には、親知らずが生えるためのスペースが足りないことが多く、生えてくるときに隣の歯を押して歯列を乱すことが多くあります。そのため、せっかく矯正をして歯並びを調整しても、親知らずが生えてくることで結局また乱れてしまうことに……。また、生えても横向きや斜めだったり、歯肉に埋もれたままだったりすることがほとんどで、周囲の歯や組織を圧迫して痛みを引き起こすことがあります。さらには、ブラッシングしにくいことから、虫歯や歯周病をも招きやすくなります。
何らかのトラブルを引き起こすことが多いため、当院では親知らずが生えてくる前の段階(歯胚)での抜歯を推奨しています。この時期に抜けば、親知らず抜歯の際に神経を傷つけて後遺症を残してしまうといったリスクを避けることができますし、何よりお子様の自身の負担が少なく済みます。難症例の場合は、大学病院から専門医を招いて治療にあたりますので、お子様の親知らずが気になる親御さんは、お気軽にご相談ください。
この年代で関わりの多い治療 ~矯正歯科~
この年代のお子様は顎の骨が成長する過程にあるため、歯並びや噛み合わせに問題がある場合、成人に比べると矯正治療の効果が出やすいという点から、矯正治療を始めるのに最適な時期です。歯並びや噛み合わせが悪いと、単に外見の問題だけでなく、さまざまな病気を引き起こす可能性もあります。お子様の矯正治療に関しては、成長段階や歯の状態にあわせた適切な治療方法を提案しますので、当院までご相談ください。
ブラケットの矯正
ブラケットという金属製の矯正装置によって、徐々に歯を動かしていくスタンダードな矯正治療です。もっとも実績のある信頼性の高い治療方法であり、効果が現れやすいため比較的、短期間で治療を終えられる点もメリットとして挙げられます。
小矯正
小矯正とは、特に歯並びが気になる部分だけに限定して行う矯正治療です。全体的な矯正治療よりも費用が少なくすみ、治療期間も比較的短くなります。ただし、すべての症例に対して治療ができるわけではありませんので、事前に歯科医師による診断が必要です。
床矯正
床矯正は、取り外しのできる入れ歯のような矯正装置を使用することで、お子様の成長にあわせて、歯の土台である顎の骨を広げながら、歯がきれいに並べるようにスペースを確保します。歯を抜かずに歯並びを整えることができます。
ワイヤーレス矯正
ワイヤーレス矯正とは、取り外しできるマウスピースを使用した矯正治療です。マウスピースは透明な素材を使用しているため、装着していても目立たないので人の目が気になることがなく、ストレスフリーに治療を進めることができます。
正確な噛み合わせ実現する器具
CADIAX(キャディアックス)
CADIAX(キャディアックス)は、患者様のお顔に専用の機械を装着し、顎の動きをリアルタイムで正確に把握するための測定器です。口を開けた際の動きや咀嚼(そしゃく)中の動きを細かく分析し、歯科技工物の作製に役立てます。
CADIAS(キャディアス)
CADIAS(キャディアス)は、頭部のレントゲンをもとにして、顎の位置を把握することができる歯科用プログラムです。正確な分析によって、患者様に最適な治療計画を立てることができます。